更新が遅くなり申し訳ございません。
前回、「息をできるだけ絞って細くだすのは、決して自然体とはいえませんよね。(ここまで息を細くすれば音はなりますが・・)
それを考慮すると歌口のサイズは6mmが限度でした。ですが、5mmにはメリットが一つあります。」と書きました
ここから
歌口5mmのメリットがあると記載しましたが、メリットとは何でしょう?
それは、「息づかいの調節」に関係します。
① 強く吹かないといけないオカリナの息づかいイメージ
元来、オカリナ・セラリーナは(一言で書くなら)低音から高音にかけて徐々に息のスピードが速くなります。
音が高くなると徐々に「息が強くなる」という息づかいの調整が必要になるということです。
上の図①のように、高音になればなるほと息づかいは強くなりますので、(強く吹かないと音が出せないオカリはだと)初心者で特に女性やお子さんにとっては高温のレ・ミ・ファは息が出ないことがよくあります。
(SUELABOでは音色の参考にするためオカリナを沢山購入して持っていますが、その大半は高温のレ・ミ・ファは、大人の男性である私ですら正しい音が出せないものが多いです。)
② 5mmの歌口にしたオカリナ・セラリーナの息づかいイメージ
しかし、歌口のサイズが5mmになると、息づかいがの平均がかなり下がります。
高音のファの音が、①の図のソの音の息づかい程度でだせるようなイメージになります。そのため高音のレ・ミ・ファの音が容易に出せました。
これがメリットです。
ですが、それと裏腹に低音がとても出しにくくなります。
上の図②にあるように、低音の息づかいの調整が非常に難しいです。初心者では到底無理だろうと感じました。
これはデメリットです。
こうなってしまうと、前回の記事《6mmと8mmの違いから考察④ 「5mmにしたら」》で記載した『自然体で吹けない』オカリナ・セラリーナになってしまいます。
製作する上で「どちらかを優先すれば、どちらかが後回しになる」ということはよくあることなのですが
オカリナやセラリーナを演奏する上で息づかいがある以上「※高温を出しやすくすると、低音が出しにくくなる」ということが時折起きてしまいます。
(※基本的構造上を元にして書いていますので、加工をほどこすことでこの理論(高温を出しやすくすると、低音が出しにくくなる)が適応されない場合もあります。)
つづく。