前回・・・

製作する上で「どちらかを優先すれば、どちらかが後回しになる」ということはよくあることなのですが

「高音を出しやすくすると、低音が出しにくくなる」息づかいになることがあります。

 

ここから

★低音が吹きやすいように合わせて製作してしまうと、高音を出すにはかなり強い息を吹きこまなければならない楽器になってしまいます。

ピッチのグラフ2_強い息

この手のオカリナは8mm以上の歌口にするとそういう傾向がでます。

 

★逆に、高音に合わせて製作すると、高音は出しやすくなる一方で低音をキレイに出すことが難しい楽器になってしまいます。

この手のオカリナは5mmの歌口にするとそうなります。

 

こういう現象が起きてしまうことがあるとわかりました。

 

確かに、初心者の方にとって息づかいの調整は簡単なことではありませんので、低音が吹きやすいように製作してしいがちですが、その結果、高音の正しい音を出すには息をかなり強く吹き込まないといけないオカリナがたくさんあります。子供はもちろん、女性にはとうてい無理です。また、高音になればなるよどズレた音で演奏することになってしまい、そのズレた音を脳が覚えてしまいます。それはよろしくないです。

かといって、歌口を小さくすると低音をだす息づかいが難しすぎて初心者では扱えないオカリナ・セラリーナになってしいます。

 

 

そうならないため、SUELABOでは基準として(以前の記載しましたが)日本で最も触れる機会の多い楽器であるリコーダーに息づかいを合わせました。

 

 

リコーダーは小学校で習う楽器です。自然体の息づかいで吹ける楽器です。

 

オカリナのピッチ

 

リコーダの『ド 』の息づかいと、オカリナ・セラリーナの『ド』の息づかいを合わせて、そこから音を作っていくことにしました。

多少、低い音を出すときは息の調整をする必要がありますが、高い音も無理のない息使いで出すことができます。

そのためには、歌口サイズは6mm(6mm~7mm程度)がいいということが分かりました。

 

つづく