SUELABO(スエラボ)では初心者用のオカリナとセラリーナの2種類を製作していますが、どちらも音色をつくる上で最も神経をつかうのは高音の『ミ』です。

最高音の『ファ』じゃないの?とおもわれるかもしれません。

これは製作している者としての感想ですが、高音ミの音がキレイに出るとファの音も出しやすくなります。そのため『ミ』の音色に神経を使います。

 

オカリナとセラリーナの裏面

 

高音『ミ』に限らず、音程を高くするための最も簡単な方法は「穴を大きくする」ことです。
穴を大きくすれば音は上がりやすくなります。その一方でデメリットもあります。

デメリット① 穴を大きくしすぎると女性や子供では押さえられない。

デメリット② 息を強く(息のスピードを速く)吹く必要があるため肺活量のない女性や子供では音が出しにくい。

スエラボの理念は、「子供や女性、そして初心者が安心して吹けるオカリナ・セラリーナ楽器をつくる」ことです。そのため「穴を大きくする」方法を“いつでも”採用してしまうと理念に反してしまうことがあります。製作当初はその課題の壁にぶち当たり、本当に苦労ました。

“いつでも”と記載したのは、スエラボでは穴のサイズの限界値を決めているからです。その基準値内でミの音が出るようにすため、様々な加工を施しています。

それらの加工にたどりつくまでにスエラボでは様々な形で試作を作り実験を行いました。

それについて少しづつ記載したいと思います。

 

つづく