前回、「基準とした息づかいで吹いた場合、歌口が大きくなると音は下がってしまいまう」と書きました。

 

今回はここから

それでは歌口の形状は音にどう影響するのでしょう?

歌口の形状というと、大抵の場合以下のイラストのどれかに該当するオカリナがほとんどです。

SUERABOの歌口は「〇(円形)」の形状で製作しております。

「〇(円形)」この形状が最も良い音がなるという確固たる根拠は実はありません。ただし、品質を同じにする上で歌口の形状が「〇(円形)」であることは重要です。大きさの基準が明確になるからです。

SUERABOは品質を同じにする(アタリ・ハズレのない楽器)ことを重要視して製作していますから。

 

他の歌口の形状である「楕円形」や「三角形状」は、「〇(円形)」とは異なりエッジの箇所を加工するには手作業になります。(※「〇(円形)」の加工は道具で成形することが可能)

手作業で行うと、当然ですが見た目には同じに見えたとしても必ず個体差が生まれます。その個体差はすなわち音色の個体差にもつながります。

 

話は少し逸れますが、粘土(収縮や密度の濃い薄いなどの状態の変化が著しい素材)で製作するオカリナは、手作業でつくる場合は必ず個体差が生まれます。加えて、音色に影響を与える歌口まで手作業で仕上がてしまえばアタリ・ハズレのあるオカリナになるのは当然のことです。(※SUERABOは、鋳込みなどの技法を使って大きさ・形状などに個体差がないようにし、歌口に個体差をなくすことで、音色や音質などの品質を同じにすることが可能にしています。そこまで気を付けて製作しています。)

 

つづく