(出したい)音に対し、息がどのくらい必要なのか。ここがとても重要です。
ここから
前回、息の“シュ~”という雑音は「エッジまでの距離」と「息のスピード(量)」が関係していると書きました。(オカリナの内側の体積と粘土の厚み、そして息と歌口の関係性もありますが、その説明はまたどこかでします。)
これを簡単に言い換えると『(出したい)音に対し、息がどのくらい必要なのか』ということになります。
どういうことか説明します。
例えばの話をします。
「高いレ」の音を出そうとしましょう。そして、(音階の息づかいから考えて)レの音には10のスピードの息で出すのが良いと仮定します。
歌口のサイズが大きく「エッジまでの距離」が遠いとき、10の息で吹いたとしても(エッジまでの距離が遠いと効率よく息が届かないため)エッジに届く息は10を下回ってしまいます。
そのため10+αの息で補うことでレの音を出そうとします。この時、+αの息のスピードが“シュ~”という雑音になってしまいます。
そうならないようにするには、レの音を出す10のスピードの息を、(効率よく)10のスピードの息で出せるようにオカリナの構造自体を近づける必要があります。その構造の要素の一つが歌口のサイズということです。(オカリナの内側の体積と粘土の厚み、そして息と歌口の関係性もありますが、その説明はまたどこかでします。)
出したい音と息のスピードを事前に考慮にいれて歌口のサイズを作る必要があるということです。これはとても難しいことですが・・・
本当に良いオカリナ/セラリーナを作るのはとても大変なんです。
つづく