高音『ミ』の音をキレイに出すため行った様々な加工の話を書く前に、なぜ『ミ』の音に神経を使わなければならないのか書きたいと思います。

セラリーナもオカリナもほぼ同様の論理ですので、オカリナの例で考察します。

先ず、12音階シ→ド→レ→ミ→ファ→ソ→ラ→シ→ド→レ→ミ→ファの音の変化で、神経を使うランキングは以下になります。(高音をいかにキレイに出すかに神経を使います)

1位、高音のレ→ミ に上がる音の変化
2位、高音のミ→ファ に上がる音の変化
3位、高音のド→レ に上がる音の変化

 

それでは第3位から(なぜ3位なのかを書きます)

先ず、「ド→レ」の穴の大きさ(穴の変化の比率)を見ます。

 

オカリナの『ド→レ』の穴の変化

 

SUELABOが製作しているオカリナのドの穴のサイズは約6mm(±0.5mm)、レの穴のサイズは約10mm(±0.5mm)です。(SUELABOでは女性や子供たちの親指の大きさから11mm以内でおさめるように加工します。)

ド→レの1音上げるのに約6割ほど穴のサイズが大きくなります

他の穴と比較しても、「ド→レ」が最も穴のサイズが大きくなっています。
※この現象は出回っているオカリナの殆どに当てはまります。(穴の大きさの比率は多少の違いはあります)

ここで重要なのは(以前も記事で書きましたが)、音を上げる最も簡単な加工は「穴を大きくすること」です。

つまり、イラストのように「ド→レ」への穴のサイズが大きく変化することで高音『レ』の音は出しやすくなります。

そのため、難易度的には3位となります。

 

つづく